★授業科目名: 文化学演習 I 
★教員: 伊藤由希子先生 
★受講学年: 2 学年前期 
★授業形態: 対面授業 
★授業概要: 向田邦子著『父の詫び状』を講読し、その解釈について発言形式で討論する。  

本授業の1番の魅力は、何と言ってもテキストとして扱われる向田邦子著『父の詫び状』そのものの面白さにあると言えます。本著は戦中から戦後にかけて実際に著者が送った少女時代とそれを取り巻く家族の様子が、各エピソードに綴られたエッセイ集です。  

著者の回想を通して、頑固で厳格な父、面倒見のいい母、にぎやかな 3 人の弟妹達の姿が浮かび上がり昭和の家庭の雰囲気が鮮明に感じられる点が本著最大の魅力と言えます。また少女時代の著者が当時感じていた想いと、それを今現在執筆している著者の俯瞰的な感想とが織り交ぜられ回顧録的に語られる文章も非常に魅力的です。ですから読むこと自体が楽しいですよ!  

本授業では、各エピソードの担当者が意味調べや話の構成についてレジュメを制作・発表し、その後全員 でその解釈について討論するという形式を取っています。自分の解釈を述べたり、またそれとは違う別の 解釈を聞いたりするのはとても興味深く、面白いです!  

本が好きな人はもちろん、普段あまり本を読まないという方にもおすすめの授業です☆