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わたしの万博体験④アメリカ館他
私が大阪・関西万博を訪れたのは、閉幕間近の9月下旬でした。テレビでは連日万博が混雑している様子が報道されていたので、しっかりと楽しめるように事前にパビリオンの予約をする予定でしたが、残念ながらすべて落選してしまいました。当日は少し不安な気持ちもありましたが、夢洲駅には8時過ぎに到着し、9時半ごろには会場内へ入場することができました。真夏ほどの暑さではなかったものの、日差しは強く、私も周囲の人々も皆日傘をさしていました。
今回は入ることができたパビリオンは、フランス館、トルクメニスタン館、アメリカ館の3つです。最初に訪れたフランス館は、環境への影響を最小限に抑えるように設計されたそうで、正面にあるピンクゴールドのスロープの曲線が美しい建物でした。館内にはいくつかの展示空間があり、そのひとつであるDiorのスペースには、本学の卒業生である妹島和世さんの作品も飾ってありました。中でも特に惹かれたのは「群島をたどって、響く鼓動」という展示です。島をかたどった3つのコンセプトで構成され、フランスと日本の愛の絆を体現しているとのことでした。きらきらと輝くLEDの雲の下で、モン・サン=ミッシェルと厳島神社の鳥居が繋がる光景はとても幻想的で、自然・環境問題・アートを融合した展示がいかにもフランスらしいと感じました。


次に訪れたトルクメニスタン館では、カーペットや民族衣装、アクセサリーなどの装飾品を通して、中央アジア独自の文化を垣間見ることができました。パビリオンに入ると、目の前に大統領の肖像画が飾られていたのが印象的で、他の館にはあまりない独自性を感じ、面白かったです。また国の象徴である犬の「アラバイ」が推されているのか、大型スクリーンの映像や展示室の壁、お土産コーナーではその可愛らしい姿を多く見かけました。
昼食をとったあとは大屋根リングに上りました。大屋根リングから会場全体を見渡した景色はまさに「世界が集う場所」のようで特に印象に残りました。「大屋根」と名がつくだけあり、半周歩くだけでもかなりの距離がありましたが、海沿いでは美しい夕日が見え、歩くたびに様々な表情を見せてくれました。

最後に訪れたアメリカ館は、待機列がまるでディズニーランドのアトラクションのように凝っていて、並んでいる時間ですら楽しむことができました。展示の最後のエリアでは、ロケットに乗って宇宙空間を旅する映像体験があり、まるで自分が宇宙飛行士になったような気分で非常にわくわくしました。また、55年前に万博で話題となった「月の石」が実際に展示されており、映像の中で見た宇宙が急に現実のものとして感じられました。

今回の万博では、国によって展示の方法や伝えたいメッセージが異なることを強く実感しました。予約や時間の都合で3つのパビリオンしか入れなかったので、他の国々や日本の企業パビリオンも見てみたかったという心残りもあります。それでも、パビリオン以外の場所で初対面の来場者同士のちょっとした会話などを通じて、人々の温かみを感じることができました。
この一日を通して、文化や国境を越えた交流の力を肌で感じられる、非常に充実した万博体験だったと思います。また、文化を学ぶ大学生として、文化の違いを表面的に見るだけでなく、その背景にある価値観や思想にもしっかりと目を向けていきたいと感じました。
4年 USさん
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