ゼミ紹介
水野 僚子
専門分野・研究対象
日本美術史。専門は中世の絵画の研究です。表象文化論やジェンダーの視点から研究しているので、古代から現代の様々な視覚的イメージ(絵画・映画・ポスター・CM等)も研究の対象としています。
メッセージ
私が感じる文化学科の魅力
自国の文化や諸外国の文化を、様々な専門領域から幅広く学ぶことができることが、この学科の大きな魅力です。一つの専門に偏ることなく学べ、そこから自分の研究したいことを見つけることができるのは、他の学科にはない魅力だと思います。
文化学科で学んでほしいこと
様々な地域の文化や価値観を知ることは、自分とは何かということを見つめるきっかけにもなります。自文化や他文化を多角的に学ぶことを通して、従来の自分の価値観についても再考してみてほしいと思います。このような経験は、将来の生きるための糧となるはずです。
私のおすすめ
『日本絵画の女性像―ジェンダー美術史の視点から』(池田忍著)、『女?日本?美?―新たなジェンダー批評に向けて』(熊倉敬聡・千野香織)。美術に興味が無い人でも、まさに「目から鱗」の経験ができる本です。きっとイメージ分析のとりことなるでしょう。
文化学科をめざすみなさんへ
多くの文化や価値観や交錯する社会の中で、自分とは何か?と深く考えることは重要です。広い地域の文化や言語が、様々な専門領域を通して学ぶことができる文化学科は、その大きな助けとなるはずです。国際的な視野を身につけ、素敵な未来を築くために、社会に大きく羽ばたいてほしいと思います。
ゼミ紹介
受講生が語る~水野先生の「文化学演習Ⅱ」はこんな内容!こんな雰囲気!
水野先生のゼミでは、「<美術/視覚表象>を考える」ことをテーマにし、絵画・工芸・建築・映像など様々な造形・視覚表象(ビジュアルイメージ)を分析対象としています。表象の分析にあたっては、特に階級(class)、性差(gender)、民族(race)の3つの観点に注目し、批判的精神をもって取り組んでいます。
「美術」というと少々固い感じに思うかもしれませんが、論文の講読を通して基礎的な美術史の方法を学ぶので、身構える必要はありません。水野先生を囲みアットホームな雰囲気の中で討論をしています。図録を用いて学ぶ事も多く、とても面白いです。時にはみんなで美術館・博物館に出向き先生の解説を交えて作品を見る力を養う実践的学習も行います。
このゼミでは誰でも立派な美術史家になれる事でしょう。きっと、美術に対する見方だけでなく、社会に対する見方も変わりますよ。
これまでのゼミ生の卒業研究テーマ(抜粋)
- 葛飾應為研究-幕末における女性絵師の視点-
- 舟木本「洛中洛外図屏風」研究-都の情景に何が求められたのか-
- 現代バレエの可能性~クラシックとの比較を通して~
- 生き続けるアート~岡本太郎《明日の神話》再考~
- 自ら見/魅せる女性像-古典としての九相図からの転換-
- 翻弄される日本の現代アート-展覧会におけるナショナリズム/検閲-