ゼミ紹介
川崎 公平
専門分野・研究対象
専門は、映像論・日本映画研究です。戦後の日本映画を中心に、映像・図像における恐怖と身体の表象について研究しています。
メッセージ
私が感じる文化学科の魅力
これはやはり、その多彩さ、幅広さだと思います。言い換えれば、文化学科には数多くの「視点」がある。だから、複数の視点から物事を見ることの大切さを学ぶこともできるし、そのなかから自らに合った視点を見つけることもできます。多様な視点を知り、そこから自分の視点を立ち上げる。これができるというところが文化学科の魅力です。
文化学科で学んでほしいこと
上で述べたことと重なりますが、まずは多様なものの見方があるのだということを学んでほしいと思います。各国の文化や様々な芸術・表現を広く深く知り、自分で当たり前だと思っているものの見方や考え方をいったん相対化してみること。そのうえで、どのように自分の思考を構築し、深めていくか。その方法を学んでほしいと思っています。
私のおすすめ
私は映画の研究をしていますから、若い皆さんにおすすめの映画を紹介したいと思います。思いつくままに3本だけ。いずれも、若者たちが主人公のいわゆる「青春映画」です。
『台風クラブ』(相米慎二監督、1985年)
『汚れた血』(レオス・カラックス監督、1986年)
『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア監督、2009年)
文化学科をめざすみなさんへ
文化学科では、自分が「面白い」と思うものを深く探求することができます。同時に、自分にとっての「面白い」ということそれ自体を一度問い直し、様々な視点から自分の価値観を揺さぶり、複雑にすることもできます。ぜひ、自分を揺さぶって、複雑にしてください。それこそが、大学の醍醐味であるはずです。
ゼミ紹介
受講生が語る~川崎先生の「文化学演習Ⅱ」はこんな内容!こんな雰囲気!
川崎ゼミは毎週火曜の4限に三、四年生、合同で行われています。
映画の研究を専門とする川崎先生のゼミで学べることは、映画の基礎的な知識から、作品に隠された文化背景、作者の意図など多岐に渡ります。
学生は自分の興味や卒業研究に関わる作品、それに関する文献を一人ずつ発表していきます。全員が作品を鑑賞した上で、描かれている社会背景、ジェンダー、思想など、討論を重ね、多角的な視野を身につけ、理解を深めていきます。
取り上げられる作品は、ハリウッド映画や任侠物、漫画、児童文学など様々。
異なるジャンルを取り扱いますが、先生が優しく解説してくださいます。
そんなゼミ生達の密かな夢は、お揃いのティーシャツを作り、ゼミ旅行or合宿をすること…。あと、野外映画祭とかも行きたいよね(笑)。
これまでのゼミ生の卒業研究テーマ(抜粋)
- 『DEATH NOTE』に見るマンガと映画の表現の違いとその影響
- ミスiDの分析から考察する現代の女性アイドルの役割
- なぜ若者は宗教に走ったのか
- 脚本家 宮藤官九郎における脚色について
- 女の子のヌードは「かわいい」か
- 現代CMと購買行動の関係性
- クリント・イーストウッドのイメージと身体
- ディズニープリンセス映画におけるマイノリティーへの変容
- 舞台脚本 O‐sical 2020『Spotlight』
- SF映画としてのスター・ウォーズ
- 少女たちはなぜロリータを纏うのか
- 日韓比較によるオーディション番組の魅力-なぜ日本ではオーディション番組が衰退したのか-
- 映画ポスターから見る日本と海外の文化の違い
- アニメーションの声の力
- ヒッチコック映画『サイコ』に組み込まれた絵画:フランス・ファン・ミーリス《スザンナと長老たち》を中心に
- 『ダンケルク』と「バットマン・トリロジー」-物語を救う水平的仲間意識-
- ヘタウマに見るしらけ世代の新表現と精神
- エヴァンゲリオンはなぜ人々を惹きつけるのか-セカイ系としてのエヴァ-
- ティム・バートン映画における孤独